国際金融論新講

『国際金融論新講』
島崎 久彌 著(神奈川大学教授)
A5判 263p. 紙装丁
ISBN: 4-900448-14-1

外交為替や国際金融の基礎的知識は、現代人に不可欠の常識となりつつある。そのような状況の下で、近年わが国においても、社会科学系の大学においては、必ずといっても差し支えないほど、外国為替論や国際金融論の講座が開設されている。巷でも外国為替や国際金融の入門書やテキストは、汗牛充棟の観を呈しているが、本書には次のような特色を挙げることができる。
第一は叙述の対象が網羅的なことである。序盤においては国際金融の基礎的諸概念を説明すると共に、第一部においては国際金融論の下部構造とも言うべき外国為替の基礎的知識が解説されている。そこにおいては貨幣論的な「売買」だけでなく、信用論的な「貸借」の原理と有機的に関連づけながら、外国為替の解明がなされている。また、為替銀行の実務に偏ることなく、一般企業のリスク ・ ヘッジや通貨先物などの新しい金融技法についても説明がなされている。第二部においては類書のように、観点を戦後の現象に限定することなく、遠くスペイン・ドル体制から、参考相場圏の導入に至るまで、国際通貨体制の育成の過程が刻名に叙述されている。
第二の特色は国際金融論の体系化が試みられていることであり、その点だけでも本書は単なる教科書の域を越えた野心的な労作といえる。一例として序章においては国際金融論と外国為替論の関係を初め、国際通貨の機能と要件、或は国際通貨体制と国際通貨制度の相違などについて、パイオニアー的な見解が披露されている。
第三の特色は学説の紹介や祖述等による美学の創造よりも、歴史的、政治経済学的な考察を通じて、国際金融の実相に肉薄しようとする実践的な志向が強く見られることである。
本書は本来学習用テキストとして作成されたものであるが、上述の理由から、広く一般の社会人にとっても好個の入門書、教科書と言えるであろう。
販売価格 2,100円(税191円)
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