英米語比較研究 −擬古と革新の視点−

『英米語比較研究』−擬古と革新の視点−
小林 永二 著(奈良大学名誉教授)A5判 240p. 紙装丁
ISBN: 4-900448-22-2

英米語比較を主要テーマとして書かれた研究所は、本邦では勿論のこと、英米諸国に於いてすら、その数は極めて少ない。本書はその数少ない研究書の中でも、異色の著作である。
本書は、英米語成立の歴史的経緯を、英語史・英語学という純粋に学問的立場から専門的に論じつつ、一方では、その平易で親しみ易い文体は、読者を本書の虜にして行く。特に < 英米語彙 ・ 語義 > の比較では、その豊富な興味深い実例の数々に、「英米語比較」 という異色のテーマの持つ魔力に、我知らず魅了されてしまうであろう。本書は、同じ著書に依る既刊書「 英米語比較概論 」 をより専門的分野に立ち、奥深く押し進めた書で、「概論 」と大きく異なる所は、 「 概論 」 では余り触れていなかった英米語比較に、「歴史的視点を濃厚に採入れた事 」 である。 英米語成立の歴史的経緯については言うに及ばず、米語彙・米語義に於ける、所謂「 擬古主義 」 ( Archaism ) の問題では当然にも、「 歴史的視点 」 は不可欠である。 英米語比較の3大分野である。「 発音 ・ 文法 ・ 語彙 」 の項目毎に詳細な比較を為し得たのは、「 概論 」 と同様ではあるが、本書 「 研究 」では特に英米語彙 ・ 語義の比較に相当の頁数を割いている。この辺りの叙述は読者にとって最も興味深い所と思われるが、後一つ、英語( BE ) に於ける借用語例、米語 ( AE )に於ける借用語例の量と多彩さにも、読者は目を奪われるであろう。以上、本書はこれまでの英語教育現場や、他の書物では得られなかった斬新な知識や数多くの情報を提供し、読者諸氏が今まで断片的に感じている事柄を、学問的知識として体系的に修得させてくれる貴重な書である。英米語、英米文学を専攻されている学者 ・ 研究者は勿論の事、一般社会で各々の業務に従事されている社会人・ 研究者 ・ 学生、そのほか英米語 ・ 英米文学に接点をお持ちの方々の必読の書である。
型番 TO-18
販売価格 3,000円(税273円)
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